イマココラボで行っているワークショップの冒頭に、参加者の皆さんに必ず聞く質問があります。
「SDGsは、実はSDGsという名前で採択されたわけではありません。国連加盟国197ヵ国が全会一致で採択した文書の正式名称は何でしょうか?」
なぜこのような質問をするかというと、17の目標と169のターゲットで構成されているSDGsは、採択された文書の一部に記載されているものであって、文書全体に書いてあることでもなければ、文書のタイトルでもないからです。
その文書の正式名称とは、「Transforming Our World(我々の世界を変革する)」。
つまり197ヵ国すべての国が同意したことは、「我々の世界を変革する、トランスフォームする」ということなのです。
では、トランスフォームとは一体どんな意味なのでしょうか? 同じような意味をあらわす英語のChange(チェンジ)と比べると分かりやすいと思います。「色や形が変わるレベルの変化」という意味のチェンジに対して、トランスフォームは「原型をとどめないレベルでの変容」をあらわします。例えば、さなぎが蝶に変わるような全く違う存在になる、そんな変容です。
SDGsで実現しようとしていることは、17の目標でもなければ、169のターゲットでもありません。我々の世界を変革する、トランスフォームすることなのです。SDGsはトランスフォームするための手段でしかないのです。もっと言うと、トランスフォームできればSDGsの目標はなくてもいいのです。
そしてさらに、我々の世界をトランスフォームするためには、世界の一員である我々自身、一人ひとりがトランスフォームする、ということでもあるのです。
SDGsの本質は「我々の世界のトランスフォーム」と「我々自身のトランスフォーム」なのだと、私たちは考えています。
イマココラボのメンバーが考えるSDGs

共同創業者/共同代表
稲村 健夫

マスターファシリテーター
能戸 俊幸

マスターファシリテーター/ G&I Team
桝田 綾子

グローバル展開 コーディネーター
松山 亜弥