【事例】ニッセイアセットマネジメント株式会社 ~「社会の持続可能性」なくしては「企業の持続可能性」はない~

 

どんな背景から、この研修・イベントを企画・実施しようと思ったのですか?

ニッセイアセットマネジメントは、資産運用において、環境・社会・ガバナンス(ESG)の要素を考慮するESG運用に力を入れています。2008年に、ESGの観点から「企業の持続可能性」を評価するESG評価を導入して以来、分析方法の高度化やESG運用の商品ラインナップの充実化を進めてきました。

SDGsは当社のESG評価にとっても極めて重要ですので、SDGsが2015年に国連で採択された当時から我々も注目していました。また、実際に株式アナリストが集う会議の場などで、ESG評価の観点から、上場企業のSDGsへの取組みをどのように分析するか、といった点についてディスカッションを重ねてきました。

SDGs自体は、「社会の持続可能性」を高めることを狙いとしたものですが、我々ニッセイアセットの投資先であり共に企業価値を高めるパートナーでもある企業様、さらには我々のお客様である投資家の皆様にとって、「社会の持続可能性」は大前提となるとても重要なものです。「社会の持続可能性」なくしては、「企業の持続可能性」や「投資家の持続可能性」はあり得ません。ですので、資産運用会社にとってもSDGsに取り組むことはとても重要なことだと考えています。

そこで、まず第一弾として企画したのは投資信託商品の開発です。SDGs達成に関係する事業を手がけ、それによって企業価値向上が期待される企業に厳選投資するファンドとして、2018年2月に国内株式を投資対象とする「ニッセイSDGsジャパンセレクトファンド」を、また5月にはグローバル株式を投資対象とする「ニッセイSDGsグローバルセレクトファンド」をそれぞれ設定し、運用を開始しています。SDGsに取り組む企業への投資を通じて、そうした企業を応援したいという想いもこの商品には込められています。

ニッセイアセットとしては、SDGsファンドの立ち上げを皮切りに、今後、さらに役職員一人ひとりが、各々の役割や持ち場の中でSDGsを意識した創意工夫を行うことを通じて、SDGsへの取組みを強化したいと考えています。今回、そのきっかけづくりの一環として、イマココラボさんに来ていただいて、社内研修の形でSDGsカードゲームを開催することになりました。運用部門、投信部門のマネジメント層を対象に幅広く参加を呼びかけ、取締役3名を含む合計20名が受講しました。

 

実際に研修・イベントを行ってみた率直な感想は?

研修には、日頃の業務であまりESG運用に関わっていないスタッフもたくさん参加しましたが、私自身は運用部門に長年在籍し、ESG運用にも直接かかわってきましたので、SDGsのことはある程度理解していました。ですので、研修の受講前は、どういう「気づき」や「発見」が得られるのかについては未知数だったというのは正直なところです。

SDGsカードゲーム自体は非常にシンプルなものでしたが、カードゲームを通じて、社会の2030年に向けて変化していく様子を仮想体験できる点がとても興味深いと思いました。

私自身、「企業の持続可能性」の大前提として、「社会の持続可能性」が必要だということは、もちろん頭では当然理解していましたが、このことを、よりリアルに身をもって実感することができたと感じています。また、一人ひとりが頭で理解するだけでなく、小さいことでも、出来ることからアクションを起こしていくことの大切さも改めて認識した気がしています。

 

研修・イベントで印象深かった出来事、シーンは何ですか?

繰り返しになりますが、SDGsカードゲームで最も印象的だったのは、時々刻々と変化していく「世界」の様子を参加者がリアルタイムで見ることができるようになっている点です。前半は「経済」が大きく成長していった一方、「環境」と「社会」は大きく低下していきました。

しかし、ゲームの終盤にかけて、「環境」や「社会」の著しい悪化を受けて、これを回復させようとする動きが徐々に生まれ、広がっていきました。

「経済」だけでなく「環境」と「社会」の状態を「見える化」し、参加者全員が共有することの重要性がここに現れていると思います。

このことは、ニッセイアセットが強みとしているESG評価の世界にも当てはまると思います。企業のESGを評価する上で、企業による情報開示が必要不可欠ですが、財務諸表や決算書類などの財務情報に比べると、ESGに関する情報開示はまだまだ少ないのが現状です。しかし、投資家が企業の本源的な企業価値を見極めるためには、ESG情報は欠かせません。今、国内外で、ESG情報の開示の充実化を求める声が高まっていますが、ESG情報の「見える化」が今後さらに進めば、ますます企業や投資家の動きも変わっていくと思います。

「見える化」によって人々の意識、そして行動が変わっていく―――このことは、SDGsカードゲームも、実際にSDGs達成の鍵を握る企業様の活動も、そしてそれらを銘柄選択に反映させるESG運用も同じだと思います。

 

参加者の方のコメント、アンケートで印象深いものは何ですか?

運用部門の参加者からは「SDGsに対する知識は有していたつもりであったが、身をもって体感することで理解が深まった」「このパラダイムシフトは企業にとって脅威でもあるがチャンスでもある。今後の投資機会を考える上で大いに参考になった」との声が聞かれました。

また投信部門からは、「(我々が設定・運用を開始した)SDGsファンドの意義につきより深く考えるきっかけとなり、お客様に自信を持って語れるようになった」との嬉しい感想も聞いています。

更には部門横断的に「共通のゴールを達成するには、皆が情報をシェアし協力して行くことが重要。これはSDGsでも会社の日常業務でも同じであり、部門/役職を超えたコミュニケーションの重要性を痛感した」との声も聞かれました。

いずれも素晴らしい気付きであり、一人一人がこうした気づきを大切に日常業務に取り組んでゆけば、我々自身がお客様や投資先の企業様と共に持続的に発展できる企業として、更なる進化を遂げられるのではと感じた次第です。

 

最後にひとことお願いします!

SDGsという大きなパラダイムシフトが近い将来予想されるなか、今回のSDGsカードゲームの受講によって、参加者一人ひとりが様々な気づきを得ることができたものと思います。しかし、今回の研修は受講して終わりというものではありません。今回の研修を一つのきっかけとして、ニッセイアセットとして、資産運用会社ならではのSDGsへの取組みのさらに深化させていきたいと考えています。ニッセイアセットの今後の取組みに是非ご期待ください。

 

コメントをいただいた方:
ニッセイアセットマネジメント株式会社
運用企画部ESG推進室長 兼 株式運用部調査役(ESGリサーチ統括) 笹本 和彦さん

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